イチゴがなくちゃはじまらない!「あおもり産の夏秋いちご」

いちごの季節といえば、12月のクリスマス時期からひな祭り、そして春にかけてのイメージがありますよね。夏や秋に手作りのバースデーケーキを作ろうかと思っても店頭にはいちごが見当たらない・・・なんて経験はありませんか?

それなのに、ケーキ屋さんにはいちごのショートケーキが売られている・・・?

国内産のいちごは、11月~6月に実をつける「一季成りイチゴ」が主流です。しかし、夏から秋に生産するいちごを「夏秋(かしゅう)イチゴ」ともいい、端境期で国産いちごが品薄となる夏から秋にかけて貴重な国産いちごとして流通しています。
夏秋いちごは北海道や東北といったような夏季冷涼な地域での栽培が多く、主に加工用として出荷されているそうです。実は、青森県では夏秋いちごの栽培が盛んなのです。昨年の収穫量は青森市内だけで約12トンもありました。

今回、取材にお邪魔したのは、青森市荒川で夏秋いちごの栽培を始めて4年目になる梅山さんのハウスです。ハウスには夏秋いちご「すずあかね」があちこちに実をつけていました。
こちらで栽培されたいちごは、市内はもちろん、首都圏や名古屋、遠くは大阪まで出荷されています。青森市内のケーキ屋さんで使われているいちごは、ほとんどがこのあおもり産の夏秋いちごのようです。
「すずあかね」は主にケーキなどの加工用に使用されるため形も揃っており、大粒です。ケーキに使用されるイチゴは、酸味がしっかりしている方が、甘 いクリームとの相性がいいそうです。また、加工しても型崩れしにくいとのこと。もちろん、生でそのまま食べてもとってもおいしいイチゴです。
ハウスの中では、ミツバチが忙しく花粉を運んでいます。梅山さん曰く、「うちの一番の働き者(笑)」だそうです。ミツバチが花粉を運んで授粉しなければ、いちごは実をつけてくれません。

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夏秋いちごの栽培で気を配ることはやはり温度管理だそうです。冷涼な気候を好むいちごだけのことはあり、暑さにはあまり強くなく、真夏日が続くといちごも元気がなくなってしまうようです。農薬も有機なものだけを虫や病気を避けるためだけに最小限しか使用せず、安心安全ないちごです。

取材に訪れた日には、青森聖星保育園のばら組(年長さん)のお友達14名がいちごを摘みに来ていました。ハウスの中では、「こっちにもあったよ」 「いちごだーいすき」「ぼくの方が大きくて赤いよ」「はやく食べたいな~。」など、子ども達の楽しげな声が飛び交っていました。みんな、食べごろになった 真っ赤ないちごをパックいっぱいに摘んでいました。

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ある調査によると、日本人が好きな果物は、年齢男女問わずいちごが一番だそうです。また、好きなケーキのトップス3にもいちごのショートケーキがランクインしています。

最近では、あおもり産の夏秋いちごも市内のスーパーなどで売られるようになってきたそうです。夏~秋にかけて売られているいちごを見かけたら、ちょっと気にかけてもらえたらと思います。


【青森市産 夏秋いちごに関するお問合せ】
青森市役所農林水産部農業政策課
住所:青森市浪岡大字浪岡字稲村101-1
TEL:0172-62-1156
FAX:0172-62-9369