スコップを使っていて不便を感じたことがありませんか?狭いところでの作業や細長い穴だと一般的なスコップだと作業しづらかったり、無理な体勢で腰を痛めたり…。
今回ご紹介する「スコッパー」は、これまでのスコップの常識を打ち破る画期的な商品です。すでに特許も取得しています。
平成26年3月に「青森市新商品開拓者認定制度」の認定をうけた有限会社シーズの「スコッパー」はすくい面の角度を片手で簡単に調整できるので、力を入れずともテコの原理で楽々と穴を掘ることができます。
角度がかわるスコップは古くからありましたが、角度がまっすぐか90度になるものしかありませんでした。しかしスコッパーはちょうどいい角度に4段階で調整可能です。場所や用途に合わせて自由自在です。
開発者の(有)シーズ代表取締役の中村茂さんのちょっとした思い付きからスコッパーは誕生しました。以前、水道工事の手伝いで穴を掘っていた際に、腰への負担を感じ、もっと楽に効率よくできるスコップはないかと思ったそうです。通常のスコップで穴を掘る作業は、
- 一度スコップを差し込こみ
- 腰を下ろしてより深く差し込み
- さらに腰に力をいれて持ち上げる
といったものです。しかしスコッパーは一度差し込み、スコップの取っ手部分を操作して、すくい面の角度を変えて引き上げるだけです。しかも、鉄製なので、角度を90度にすれば、つるはしとしても使用できます。
百聞は一見に如かずということで、実際の動画もご覧いただければより凄さが伝わると思います。特に雪国暮らしだと、固まった雪山やガチガチの屋根雪、また除雪車が置いていった雪の塊を片づけたりなど雪かきで腰を痛めやすい方は、作業楽々のスコッパーを「ほしい!」と思うかもしれません。
用途に合わせて商品開発をしていったところ、「水道工事に便利なショートサイズ」「車に備え付けOKな折りたたみタイプ」「家庭菜園にもばっちり、 畑も耕せるスリム&ロングタイプ」「すくい面に雪や粘土がくっつきにくい 穴あきタイプ」「水田の水路のごみ取りなどに ロング&軽量タ イプ」など様々なシーンにピッタリな商品が誕生しました。また、メキシコの電柱工事用に開発し、海外市場も視野にいれた「電柱の穴掘り用 ロング&重量タイプ」といったものもあります。
これまで殆どを中村さんが手作業で製造していましたが、2013年の発売から年々販売数が増加し、近々増産も予定しているとのことです。価格帯はタ イプによって違いますが、9,800円~15,000円程度で、シーズで直接購入することも可能です。業者さんの他にも、個人からの問い合わせも多く、 ネットショップでも購入できるようです。
穴を掘るだけでなく、鍬(くわ)のようにも使え、すくう、かき集めるなど1本で様々な用途に活用できる多用途でアイディア満載なスコップ「スコッパー」。使う目的にあったスコッパーを作り出してきた中村さんは、「国内外の自然災害などの救助活動や、海外の砂漠の緑化活動や農業支援にも使ってもらえるようになれば。」とおっしゃっていました。
きっと近い将来「made in AOMORI」のスコッパーが日本だけでなく海外でも活躍し、多くの人のために役立つ日が来るのでしょうね。
有限会社 シーズ
住所:青森市茶屋町3-21
電話:017-743-6115