青森市伝統野菜 筒井紅かぶ・笊石かぶ 〜種まき編〜

お盆も終わり、例年であれば青森の短い夏の終わりが見えてきているというのに、連日、猛暑が続いていますね。

今年は、長雨や日照不足の影響から夏野菜の生育が悪化し、野菜の出荷量が減少したことから、7月には様々な野菜の価格が高騰し、8月にはいっても連日の猛暑による生育停滞により価格が高止まりしているとの報道を先日拝見しました。近年、私たちは雨や台風などたくさんの自然災害を受けていますが、それでも生産者の皆さんは、私たちに安全、安心な美味しいものを届けるために日々試行錯誤しながら栽培に取り組んでいます。そんな生産者の取り組みを少しでも理解できるように、先日、筒井紅かぶ、笊石かぶの種まき体験を青森市農業振興センターでしてきました。

圃場には既に長さ30mほどのうねが8本きれいに整備されていたので、私はマルチ(※1)に種を蒔く穴開け作業からスタート!2条植えで、穴の間隔が約20cmほどなので、1畝に300個ほどの穴を開けていきます。穴あけ作業は1穴ずつ手作業でマルチをちぎっていきます。そして、穴あけ後、害虫防除のためフォース粒剤(※2)を1穴ずつ土壌混和して、ようやく下準備が完了!

ここからいよいよ種蒔き開始。種蒔きは、種子5~6粒を1穴ずつにいれて、1cm程度覆土するという簡単な作業なのですが、前日からの雨の影響で土が指にまとわりつき、なかなか覆土がうまく出来ませんでした。

また、地味で単純な作業なのですが、炎天下の中での作業に加え、中腰の姿勢が続くために運動不足の私とっては、なかなか大変で時間の経過とともに腰と太ももに痛みが・・・。

かぶの種子は本当に小さくて、風が吹けば簡単に飛んでいきそうなくらい軽かったのですが、生産者の中には作業の効率化を図るために、「シードテープ」(※3)というものを使う方もいらっしゃるそうです。次回はそれを使ってみて、どの程度作業が軽減されるかについてもお知らせできたらと思います。

ちなみに、4日ほどで出芽するそうなのですが、今後の生育状況などもお伝えしていきたいと考えていますので、皆さん、お楽しみに!

※1…マルチとは作物を育てている畑の畝を覆う資材のことで、利用することで雑草が増えてしまうことや雨によって土壌が削られてしまったりすることを防ぐため、多くの畑で利用されています。

※2…播種はしゅ時または植え付け時の土壌処理で、コガネムシ類等を防除できます。

※3…品種ごとに適正な間隔で種が封入されているヒモ状のテープ。土中に埋めて水をかけると30秒くらいで溶解し始めます。