知っていますか?青森市伝統野菜 ~筒井紅かぶ・笊石かぶ~
皆さんは「伝統野菜」という言葉を聞いたことがありますか?
青森市にも伝統野菜があることをご存知ですか?
先日、新聞でも報道されたためご存知の方も多いかもしれませんが、青森市の筒井と浅虫久栗坂では、戦前から漬物用の「赤かぶ」が栽培されていました。いずれのかぶもその特徴を活かした漬物が地域の食文化として根付き、今日まで伝承されてきました。消滅の危機を乗り越え、継承されてきた地域野菜は今、「伝統野菜」として耳目を集め、その可能性に大いに期待が高まっていることから、今年度、私たちはその生産基盤の拡大と販路拡大に取り組むこととしています。
では、「伝統野菜」とは一体どういうものなのでしょうか。
実は、伝統野菜には明確な定義がないのですが、農林水産省のホームページでは、「伝統野菜とは、その土地で古くから作られてきたもので、採種を繰り返していく中で、その土地の気候風土にあった野菜として確立されてきたもの」と説明されています。
スーパーに並んでいる野菜に比べると生産効率は悪く、揃いも悪いため流通にはあまり適していません。加えて、旬な時期にしか栽培されない季節限定野菜でもあります。こうして紹介してみると、市場出荷される一般的な野菜に対してあまり伝統野菜の優位性が無いように見えるかもしれません。しかしながら、コペルニクス的転回をしてみると、揃いが悪いのは個性があると捉えることができ、季節限定というのも旬が感じられると捉えることが出来ます。そして、他では食べられない、他の野菜にはない味などの付加価値が今、耳目を集める要因になっているのかもしれませんね。
年々減少してきた生産者は、現在、筒井紅かぶが2名、笊石かぶが1名まで減っていますが、新たな担い手と需要を掘り起こすことで、青森市の伝統野菜を次世代へ継承していきたいと思いますので、皆さん応援して下さいね。
今後はかぶの生育状況や栽培講習会などの様子を皆さんへお伝えしていくとともに、加工品への取組やPRイベントなどの情報も随時更新していきますので、皆さん、お楽しみに!