青森市は人口約28万人の都市。国内はもとより世界でも有数の多雪都市、そして、全国で唯一、市全域が特別豪雪地帯に指定されている県庁所在地です。
青森市の象徴「八甲田連峰」には、一冬で約20億トンにのぼる積雪があると言われています。そして、その雪は天然の巨大ダムであり、自然からの贈り物でもあります。
青森市には、贈り物を「幸(さち)」へと実らせる「幸人(さちびと)」がいます。
「春」
雪解けとともに、大量の雪は水となり、山肌から地中へと浸透します。
「幸人」はその恵みで「幸」を育てる準備を始めます。
「夏」
水は、大地の養分をしっかりと受け止め、川に里に湧き出し、大地の田畑を潤し、やがて陸奥湾に辿り着き、大地の養分を海に注ぎこみます。
「幸人」は水、風、気温、地温などを観察し、これまでの経験をもとに、あらゆる技術、知見を巧みに操り、「幸」の成長を促します。
「秋」
「幸人」は、春から秋にかけての自然からの贈り物を受け取め「山の幸」「里の幸」「海の幸」へと丁寧に置換し、市民へ実りの秋を届けます。
「冬」
水は真っ白な雪となり、山を里を覆い尽くします。
「幸人」は、次の「幸」を育てる準備を始めます。
青森市にはたくさんの「幸」があります。
ふき、根曲り竹、ミズ、わらび、八甲田牛などの「山の幸」
りんご、あおもりカシス、バサラコーン、米、トマト、ピーマン、ねぎ、きゅうり、たまねぎなどの「里の幸」
ナマコ、マボヤ、ホタテ、トゲクリガニ、ガサエビ、鯛などの「海の幸」
「幸」は、雪を源とする豊潤な水とおいしいものを実らせたいという「幸人」の想いを受けて、育ちます。
私たち青森市民は、大自然と「幸人」から「幸」というバトンを受け取っています。
それが青森市の「食文化」や「風土」を育み、地域の魅力となり、他地域との交流を促進し、新たな「幸(しあわせ)」を生み出しています。
山・里・海の「幸人」を通じて、青森市の「幸(さち・しあわせ)」をお知らせしていきます。