青森市でお花見と言ったら、欠かせないものがトゲクリガニ。
今年は春が早く訪れたので、桜は散ってしまいましたが、青森市のトゲクリガニは今、まさに旬の時期です!
トゲクリガニは、クリガニ科のいわゆる「毛ガニ」と同様のカニで、4月下旬から5月下旬頃まで陸奥湾内で漁獲され、ちょうど桜の見頃に旬を迎えることから、古くから「花見ガニ」「桜ガニ」とも呼ばれています。
味は、毛ガニとよく似ていますが、カニ味噌は濃厚で毛ガニよりおいしいといわれています。
また、毛ガニの主産地である北海道では、メスが全面禁漁となっているため内子を食べることはできませんが、青森市ではトゲクリガニのメスを捕獲することができ、最もおいしい部分であるといわれている内子を味わえることが特徴です。
そして、トゲクリガニと同様に青森市のお花見に欠かせない食材といえば、このガサエビです!
ガサエビは、一般的にはシャコと呼ばれていますが、青森ではこの名前で親しまれています。
春から初夏にかけて旬を迎える青森産のガサエビは、他の地域でとれたものよりも大きいと言われています。
また、地域によってはガサエビの卵巣はカツブシと呼ばれ、重宝されています。
今回は青森駅から徒歩5分ほどのところにある「青森魚菜センター」へ伺い、トゲクリガニとガサエビを購入しました。
青森市漁業協同組合の方や市場の方に美味しい食べ方を伺ったところ、塩茹でが一番美味しいとのことでしたので、両方とも早速塩茹でにしてみました。
トゲクリガニを茹でていると、海を感じさせてくれる芳ばしい香りが食欲をそそります!
せっかくの茹で汁を有効活用するため、カニ出汁の味噌汁も作りました。
茹で終わったトゲクリガニ(メス)は甲羅を剥いてみると、濃いオレンジ色の内子があらわに…!
そして、味噌もしっかり入っており、見た目的にも美味しそうです。
スプーンで中身をくり抜きながら食しました。
内子は少しコリっとしながらもカニ味噌とほどよく和えられ、さわやかでクリーミーな味わいが口いっぱいに広がります。
その反面、手足は小さく、身もあまり詰まっていないため、食べるのに一苦労。
カニ出汁の味噌汁は、磯の香り・出汁が詰め込まれ、とても味わい深いです。
手足はそのまま茹でて味噌汁などにしてしまうのがよさそうです。
お次はガサエビを茹でてみましょう。
ガサエビは死んでしまうと酵素を出し、自ら体を溶かし味が落ちるため、生きたまま塩茹でにすると身がプリプリになるそうです。
茹で揚がったガサエビは、首と両脇を切り落とし、尾ヒレをV字に切り落とします。
その後、尾ヒレ側から首側に向かって殻を剥げば完成です。
虫のような見た目をしていて、最初は気持ち悪く感じるところもありますが、食べてみると味はさっぱりしていて、食べ応えのある触感で美味しいです。キモウマです。
天ぷらにしたり、パスタに合わせても美味しいようなので、次回は天ぷらでいただきたいと思います。
まだ食べたことがない人も、いつも食べている人も、久しぶりに食べたい人も、ぜひ青森市の海の幸、春の味覚をご堪能ください!