青森市の春が終わりを迎えて初夏の風が吹く頃、美しい新緑とともに多くのあおもりの里の幸を育むための農作業が本格的に始まります。
(八甲田山麓の牧場での放牧開始の様子 2021年5月26日撮影)
りんごと同じように白いきれいな花を咲かせるサクランボ。
5月の中旬には、サクランボの摘果作業が行われていました。
花が咲いて授粉するとサクランボの小さな実が成り始めるのですが、花が咲く頃の霜の影響で雌しべが凍って枯死してしまう実があるため、この摘果作業によって生育の悪い実を選っていき、元気な実だけを残しています。
樹のエネルギーをこの元気な実に集中させて、大きく育てていくのですね。
6月下旬には、青森市浪岡や田茂木野地区などで青森市産のサクランボ(ジュノハート、佐藤錦、紅秀峰など)の直売が行われますので、是非ご賞味ください!
5月上旬から始まっていた田植えも、5月下旬には徐々に終わっていきます。
青森市の美しい里山風景をバックに、雨の合間を縫って田植えが行われていました。
昔の田植えは手で植えていくイメージがありましたが、今は省力化のため田植え機械を使った自動植え付けが一般的で、今やGPSで水田や機械の位置情報を把握しながら、人が乗らない全自動の田植え機械なども開発されています。
植えられている苗は、青森市でメジャーな「つがるロマン」。
味や粘りなどの全体のバランスが良く、やさしい味わいで和食によく合うことが特徴です。
青森を代表する山の一つ「八甲田山」。
5月下旬には、この八甲田の山麓にある牧場で「八甲田牛」の放牧が始まりました。
子牛と母牛は別々に放牧されたため、迷子の子牛を探して母牛も鳴いており、感動の再開シーンもありました。
放牧時の様子の動画は、今後YouTubeチャンネルで配信します。
【チャンネル名:幸たっぷりと青森市】
八甲田牛は、ブナ・ミズナラなどの原生林が広がる八甲田山山麓の標高約500メートルの牧場で、清涼な水と空気に囲まれ、豊富な牧草を食べて育った和牛の一種(日本短角種)です。
夏は広大な八甲田山麓の放牧地で伸び伸びと過ごし、冬は人里の牛舎で愛情いっぱいに育てられる「夏山冬里方式」が採用されており、春に生まれた八甲田牛の仔牛は、母牛とともに紅葉が終わるまで八甲田山麓の牧場で放牧され、大自然の中で母牛のおっぱいと草を食べて元気いっぱい健康に育ちます。
八甲田牛は、脂肪が少なくヘルシーで、見事な濃紅色の赤身肉は濃厚で深い旨味があり、牛肉本来のおいしさが実感できることが特徴です。
生産頭数が少なく希少な牛のため、現在は月初めのみの販売となっており、なかなかお目にかかれません。
青森市内の生協などで販売していますので、是非皆さんご賞味ください!
今回ご紹介した内容以外にも、トマトやピーマンなど野菜苗の植え付け、強い甘味が特徴のバサラコーンの種まきなど、5月はあおもりの里の幸の「タネ」がいっぱいでした! 6月下旬からは、あおもりの里の幸の「味」が楽しめるようになりますので、皆さんお楽しみに!