タラ

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tarajappa

青森の冬の味覚といえば、「タラ」。
北日本沿岸には、マダラ、スケトウダラ、コマイの3種類が分布しており、ジャッパ汁にはマダラが、たらこや明太子にはスケトウダラの卵巣が使われ、コマイは干物の材料となります。

●特徴
身はやわらかく、脂肪の少ない白身で、汁物や鍋物のほか、ソテーやムニエルなどの洋食にも向いています。
また、津軽弁で「タツ」と言われる雄の精巣の「白子」は酢醤油で、卵巣はにんじんの子和えに、そして「あら」は「ジャッパ汁」にと、タラ1本をいろいろな料理にして使い切ることができます。

●産卵のため陸奥湾へ
陸奥湾で産卵されたマダラは、ふ化後数箇月陸奥湾で過ごし、津軽海峡から北海道太平洋側の海域に移動し、産卵のため陸奥湾に戻ってきます。
陸奥湾では、産卵前後12月から2月にかけて、底建網や定置網で漁獲されています。

●資源の回復に向けて
陸奥湾における漁獲量は、昭和50年以降増加し、昭和61年の2,035トンを最高に平成3年までは1,300トン~2,000トンの漁獲量がありましたが、以後減少しつづけ、平成18年には25トンまで落ちこみました。
このため、近年、陸奥湾域では、漁獲期間を制限したり、産卵後のマダラを再放流するなどして資源の回復に取り組み、平成22年には陸奥湾における漁獲量は212トンとなっています。

●小話
漢字では身が雪のように白いことから「鱈」となっていますが、これは和製漢字です。
日本では古くから、大きな口を開けて他の生物を捕食することから「大口魚」と呼ばれていました。なお、この「鱈」は、中国でも一般的に用いられています。

●販売時期
12月から2月頃

●販売場所
スーパー、鮮魚店

●目利き
切り身はピンクがかって透明なものが新鮮です。冷凍物は白く濁っています。