青森といえば、なんと言ってもりんご
全国の半分以上を占める青森県において青森市の生産量は県内では2位、全国では3位を誇っています。 青森市の中でも、りんご栽培が特に盛んな地域は浪岡地域で、市内全体の約95%の生産量を占めています。 市で主に作られている品種は、「ふじ」で全収穫量の50%以上を占めており、それ以外でも「ジョナゴールド」、「王林」などを生産しています。 その他、様々な品種が8月~11月にかけて収穫・販売されています。
【特徴】
《栄養》
リンゴには食物繊維のペクチンやカリウムが豊富に含まれているため、腸の調子を整え、高血圧などの生活習慣病の予防に効果があるといわれています。さら に、皮に近い部分にはポリフェノールが多く含まれていることが研究でわかり、注目をあびていますので、皮ごと食べることをおすすめします。
《蜜》
葉で光合成により作られたソルビトール(糖アルコール)が、果実の中で、果糖、しょ糖、ぶどう糖に変えられます。葉から果実へ運ばれたソルビトールが、 果糖やしょ糖に変わることができなくなると細胞と細胞のすきまにたまり水分を引き寄せ、蜜となります。蜜そのものはあまり甘くないのですが、蜜が入ったリ ンゴは甘み成分がたくさん含まれ熟度が進んだことを示しています。
《リンゴの袋》
袋をかけて栽培されたリンゴを有袋(ゆうたい)リンゴ、かけないリンゴを無袋(むたい)リンゴといいます。袋をかけないリンゴは太陽をいっぱい浴びているので売られているリンゴには「サン」という言葉がついています。たとえば、「ふじ」という品種がありますが、袋をかけて作ったものは「ふじ」かけないで育ったリンゴは「サンふじ」という名前で売られています。
【品種】
リンゴの品種は、世界で約15,000種あるといわれ、県内では約50種が栽培され、市場には約40種類出荷されています。
味や大きさ、色、形など様々ありますが、市内で作付けの多い、ふじ、ジョナゴールド、王林についてご紹介します。
◇ふじ(11月上旬収穫)
果肉はやや粗めですが、果汁がとても多く、甘酸のバランスに優れています。
米国ヴァージニア州原産の国光を母親とし、同じく米国アイオワ州原産のデリシャスを父親としています。
ふじが生まれた土地である藤崎町と、日本一高い富士山や初代ミス日本の「山本富士子」にもちなんでひらがなで「ふじ」と名付けられました。中国やアメリカでも人気があります。
◇ジョナゴールド(10月中旬収穫)
果肉はち密で、甘さと酸っぱさのバランスが良いゴールデンデリシャスと紅玉の交雑種です。
◇王林(11月上旬収穫)
果肉はやや硬めでち密、多汁で、微酸、甘みがある国交とデリシャスの交雑種です。
上記のリンゴは、空気組成を人為的に調整して低温で管理し、リンゴの呼吸を抑制することによって長期新鮮さを保持できる「CA貯蔵(Control Atmosphere Strage)」の方法により長期間おいしく食べられます。
【保存方法】
りんごの保存には「低温・高湿度」が適しています。暖かい時期は、ビニール袋に入れて冷蔵庫へ。
寒い時期は新聞紙などで包み、日の当たらない場所で保存してください。
【選び方】
ハリがあり、ツルがみずみずしいものが新鮮です。
持ったときに硬くて重いものほど、果汁がつまってシャキっとした歯ごたえがあります。
赤いりんごは全体が赤くなっているもの、青りんごは色ムラがないものが熟したりんごです。
【黄色いりんご】
「りんごの色は?」と聞かれ赤色をイメージする方も多いかもしれませんが、近年青森県生まれの期待の品種「トキ」など着色管理に手間のかからない「黄色いりんご」の生産量が増えています。これら黄色いりんごは果汁が多く、香りや食味がよいのが特徴です。
※全国市町村結果樹面積(2006(平成18)年産)
順位 | 市町村名 | 結果樹面積 | 収穫量 | 出荷量 |
---|---|---|---|---|
第一位 | 弘前市 | 8,550ha | 176,600t | 160,000t |
第二位 | 長野市 | 1,720ha | 38,300t | 33,700t |
第三位 | 青森市 | 1,750ha | 36,900t | 33,500t |
第四位 | 平川市 | 1,620ha | 32,900t | 29,700t |
第五位 | 黒石市 | 1,480ha | 30,100t | 27,300t |
※リンゴの品種割合(2005(平成17)年産)
区分/品種 | ふじ | ジョナ ゴールド |
つがる | 王林 | 陸奥 | その他 |
---|---|---|---|---|---|---|
青森市 | 48% | 12% | 9% | 11% | 4% | 16% |
青森県 | 48% | 13% | 11% | 12% | 4% | 12% |