夏が、もうすぐそこまで来ています。
青森市では、夏に旬を迎える農産物がたくさんあります。
トマトやピーマンなどお馴染みの農産物もあれば、青森市浪岡で栽培されているトウモロコシ「バサラコーン」、そして、青森市が希少な国産カシスとして生産量日本一を誇る「あおもりカシス」も、夏に旬を迎える農産物のひとつです。
農産物を出荷する前に、生産者の皆さんは「目揃え会」を実施します。
一般の皆さまにはあまり馴染みの無い言葉なので、なにそれ?って思った方も少なくないかと思います。
「目揃え会」とは、品質に大きなバラつきがないようにするため、出荷規格や選別の基準などを決めるものです。
皆さんが召し上がる時に、味や見た目などが一定に保たれるよう実施しているのです。
去る6月17日から19日まで、あおもりカシスを生産・流通・販売している生産者団体「あおもりカシスの会」の「目揃え会」が実施されましたので、お邪魔してきました。
今回はその様子を紹介します。
新型コロナウイルス感染拡大防止のため、距離を保ち、換気にも十分に配慮した状態で行われた、あおもりカシスの会の目揃え会。
あおもりカシスの果実は非常にデリケートであるため、生産者の皆さんは、全て手摘みで収穫しているのです。
手摘みをする理由は、ひと粒が1センチにも満たない小さな果実であることや、一番おいしいと言われる完熟状態のときに収穫することから、優しく摘まないと、潰れたり、皮が破れてしまうためです。
どんなに熟練した方でも、1時間に1キロ程度しか収穫できないのだとか…
生産者の皆さんは、あおもりカシスの品質の維持・向上のため、真剣な表情で出荷規格や選別基準を確認していました。
おいしい果実を皆さんに召し上がっていただきたい想いから、生産者の皆さんは常に技術向上に取り組んでいます。
この日は、あおもりカシスの生産者同士、収穫や選別方法の情報共有もされていました。
何年にも渡って培われた収穫の方法や、小さな果実を選別する技術は、貴重な貴重な情報なので、ここではマル秘とさせていただきます。
そうやって収穫・選別された果実は、高品質な国産「あおもりカシス」として、皆さんの食卓まで運ばれます。
皆さんの「おいしい!」が聞きたい一心で、今日も農作物と向き合い、日々技術向上を図る生産者の方々。
生産者の情熱がこもった農産物を、収穫や選別の過程を思い浮かべながら召し上がってみてはいかがでしょうか。