青森市の東部を流れる野内川。
その野内川では、毎年4月下旬からシロウオ漁が始まります。

ちなみに、シロウオはハゼ科の魚で、漢字で書くと「素魚」。
シロウオは死んでしまうと時間とともに白くなり、加熱調理しても白くなることが名前の由来とされています。
一方、良く混同される「シラウオ(白魚)」はシラウオ科の魚で、別の種類の魚です。
シロウオは、通常は沿岸の浅い海に生息し、プランクトンを食べていますが、春先になると産卵のため川を上ってきます。
今年もそろそろ始まってるかな~ということで、野内川に行ってみました。
河口付近に着くと、鉄パイプに木材を渡した足場が何カ所も見えます。
どうやら漁が始まっているようです。
そこで、ちょこっと漁を見学させてもらいました。

足場の下の川底にはなにやら白い板が沈められています。
水はとても澄んでいて、底がはっきりと見えるのですが、
シロウオは“ところてん”のように透き通っているため、そのままでは全く姿は見えません。

でも、白い板の上をシロウオが通ると、板に影が映ります。
漁師さんはそのタイミングで、川底に沈めてある四つ手網ですくい上げて捕まえます。

網の上で飛び跳ねるシロウオが、春の日差しを受けてキラキラと輝いています。

このあたりでは4月22日から漁が始まったばかりだそう(取材時4月23日)。
ここで捕れたシロウオは直接漁師の方から購入できますが、シロウオの漁獲量次第ではゴールデンウィーク前には漁が終わってしまうこともあるそうですので、食べてみたい方はお早めに!
ご自宅で踊り食いを楽しみたい方は、大きめのバケツやクーラーボックスなどを持参し、川の水を汲んで、泳がせながら持ち帰るのがいいようです。
私もお土産に、1マス買ってみました。
ちなみに、漁獲場所や日によってはシロウオが取れないこともあるので、これまた食べられるかは運次第かも...(私はこの日、5人くらいの漁師の方を回ってようやく買えました)。

さっそく家に帰って唐揚げ風かき揚げにしてみました。

味は白身魚に近い淡白な味で、春のような爽やかさがあり、とても美味しかったです。
卵とじなども美味しいようですが、漁師の方にお尋ねしたところ、ワカサギの唐揚げのように一匹ずつ唐揚げにするのも美味しいとのことでした。
みなさんも是非、青森市の春の味覚をお楽しみ下さい!
【販売場所】
野内川河口付近の各漁場
※日によって漁獲量が少なく購入できない場合もあります。直接漁場にてご確認ください。
【販売期間】
4月下旬から5月上旬まで
※漁獲量次第のため、その年によって前後したり短くなることがあります。
【注意】
・漁業者(漁師)以外の方のシロウオの捕獲はできません。
・コロナ対策を行ったうえでお出かけ下さい。